障害年金

がんで障害年金の受給は難しい?がんによる障害年金受給ガイド

*がん障害年金難しいかどうか記載したこの記事の情報は2024/6/27時点の情報に基づき記載しています。

この記事がオススメの方

・がんで障害年金を受給しようとしている方

今回は、

がんで障害年金の受給は難しい

かどうかについて解説していきます。

がん障害年金難しいです。難しいですが、できなくはありません。

障害年金とは

障害年金は、病気やケガが原因で働けなくなったり、仕事に制限が出たりしたときに国からもらえるお金のことです。たとえば、がんで生活が大変になったときも対象になります。

よくある誤解ですが、障害年金をもらうために今の仕事を辞める必要はありません。働きながらでも障害年金を受け取ることができます。

障害年金を受け取ることで、お金の面での心配が減り、障害があっても安心して生活できるようになります。がんで日常生活が難しくなった場合も、障害年金をもらえることがあります。

がんによる障害年金の対象は、人工肛門や新しい膀胱を作るといった、見た目でわかる体の変化だけではありません。抗がん剤の副作用で起こる疲れや痛みなど、外からは見えにくい体の不調でも、日常生活に支障が出る場合には障害年金を受け取れる可能性があります。

障害年金について詳しくはこちら

障害年金の種類

障害年金には「障害基礎年金」と「障害厚生年金」の2種類があります。どちらを受け取れるかは、病気やケガで初めて病院に行った日の時点で加入していた年金によって決まります。

障害基礎年金は、初めて病院に行った日に国民年金に加入している人がもらえる年金です。これは、自営業者やフリーランス、無職の人などが対象です。また、専業主婦や20歳前に病気やケガをした人も障害基礎年金を受け取れます。

障害厚生年金は、初めて病院に行った日に厚生年金に加入している人がもらえる年金です。

別の年金である障害基礎年金よりも対象となる障害の範囲が広く、軽い障害でも受け取れる場合があります。

障害年金の受給要件

いくつかの条件を満たすことで障害年金をもらうことができます。要件は下記の通りです。

  1. 初診日に公的年金に加入していること(初診日要件)
    病気やケガで初めて病院に行った日に、公的年金に加入していることが必要です。
  2. 保険料をきちんと納めていること(保険料納付要件)
    初診日の前日において、初診日のある月の前々月までの期間において、3分の2以上の保険料を納めているか、免除されていることが必要です。また、初診日が令和8年4月1日より前の場合は、初診日に65歳未満であり、初診日のある月の前々月までの一年間に保険料の未納がないことが条件です。
  3. 障害認定日に障害の程度が一定以上であること(障害状態該当要件)
    病気やケガで初めて病院に行った日から1年6ヶ月後の障害認定日に、障害の程度が決められた基準(障害等級)に該当する必要があります。

また、以下の人たちは公的年金の加入義務がありませんが、障害年金をもらえる場合があります。

  1. 20歳未満の人
  2. 60歳以上65歳未満で日本国内に住んでいる人(厚生年金に加入している場合を除く)

そして、障害基礎年金を受け取るには、障害等級が2級以上である必要があります。3級は障害厚生年金の受給対象者のみがもらえます。

がんで障害年金がもらえるケース

がんによる障害は、次の3つのタイプに分けられます:

  1. がんそのものによって生じる体の部分的な障害。
  2. がんそのものが原因で全身が弱くなったり、体の機能がうまく働かなくなる障害。
  3. がんの治療の結果として全身が弱くなったり、体の機能がうまく働かなくなる障害。

これらの障害が、障害年金の基準に合っている場合、障害年金をもらえるケースがあります。

がんの場合、実際にどのような状態になれば障害等級に該当するのかわからないことが多いです。

日本年金機構の認定医は、「認定基準」と「認定要領」という2つの基準をもとに、障害年金を判定しています。

認定基準

がんで障害年金をもらうための基準について説明します。

障害等級には1級から3級まであり、どのくらい生活に支障があるかで決まります。以下はその基準の例です:

  • 1級:体の機能に重い障害があり、長期間安静が必要で、自分で日常生活を送ることができない状態。
  • 2級:体の機能に中程度の障害があり、長期間安静が必要で、日常生活に大きな制限がある状態。
  • 3級:体の機能に軽度の障害があり、働くことに制限が出る状態。

これらの基準はあくまで目安です。実際には、次のような要素を総合的に考慮して判断されます:

  • 日常生活にどれくらい支障があるか
  • 自覚症状(本人が感じる症状)や他覚症状(医師が確認する症状)
  • 画像検査などの検査結果
  • がんが転移しているかどうか
  • 組織検査の結果とその悪性度
  • 症状の変化や治療の効果

がんの場合、これらの要素を全て考慮するため、障害等級の判断が複雑になることがあります。

要するに、がんによる障害等級は、多くの要素を総合的に見て決められるため、個別のケースごとに判断されます。

認定要領

がんは体のほとんどの部分に発生する可能性があるため、その症状や障害は非常に多様です。そこで、障害等級を判断するための「認定要領」という詳しい基準があります。

がんによる障害は以下の3つに分けられます:

  1. がんそのもので起きる体の部分的な障害
  2. がんが原因で全身が弱くなったり、体の機能がうまく働かなくなる障害
  3. がんの治療による副作用で全身が弱くなったり、体の機能がうまく働かなくなる障害

がんそのものや治療の副作用で生活が大変になった場合も、障害年金を受け取れる可能性があります。

障害等級判定のポイント

障害等級はどれくらい生活に影響があるかが重要なポイントです。認定要領では、医学的な所見だけでなく、日常生活の状況を総合的に判断するとされています。

日常生活への影響度の区分

日常生活への影響度は5段階に分かれています:

  1. :無症状で普通に生活できる
  2. :軽い症状があり、重い仕事はできないが、軽い仕事や家事はできる(例:軽い家事や事務)→ 3級
  3. :歩行や身の回りのことはできるが、時々介助が必要。軽い仕事はできないが、日中の半分以上は起きている→ 2級または3級
  4. :身の回りのことは一部できるが、頻繁に介助が必要。日中の半分以上は寝ていて、自力で外出するのはほぼ無理→ 2級
  5. :身の回りのことができず、常に介助が必要。終日ベッドにいる状態→ 1級

障害等級の具体例

  • 1級:他人の介助が常に必要で、生活の範囲がベッド周辺に限られる状態
  • 2級:家事や炊事には介助が必要で、生活の範囲が家の中や病院に限られ、仕事はほぼできない状態
  • 3級:短時間の勤務や仕事内容に制限があるが、なんとか働ける状態

がんで障害年金難しい

がんで障害年金難しいです。

なぜなら、がんがどれくらい広がっているかや、どの段階で手続きをするのがベストかを判断するのが難しいからです。

早く手続きをしたほうがいい人もいれば、そうでない人もいます。

また、障害の状態によっては、複数の診断書を提出しなければならないこともあり、ケースバイケースで対応が異なります。

しかし、がんで障害年金難しいものの無理というわけではありません。

ポイントをおさえて申請していきましょう。

障害年金に係る誤解

障害年金を申請する際に、次のような誤解を持っている人が多いかもしれません。「仕事をすべてやめないと受給できないのではないか?」とか「会社や主治医から勧められていないと申請できないのではないか?」という疑問です。

しかし、障害年金はあなたが支払った年金をもとに支給されるものです。自分で申請することで初めて受け取れる制度なので、申請対象となる場合は自分から積極的に動くことが大切です。

障害年金を理解するためのポイントは下記の通りです。

  1. 働きながら受給できる場合があります 障害年金は仕事を続けながらでも受給できることがあります。すべての仕事をやめる必要はありません。
  2. 障害年金をさかのぼって申請できるのは5年間です 申請が遅れても、最大5年間さかのぼって障害年金を受け取ることができます。
  3. 傷病手当金と障害年金の両方がもらえる場合 両方をもらえる場合、傷病手当金の金額が調整されることがあります。
  4. 身体障害者手帳の等級と障害年金の等級は違います 身体障害者手帳の等級と障害年金の等級は同じではありません。それぞれ別の基準で決められています。
  5. 申請には主治医との連携が重要です 障害年金の申請には、主治医の診断書が必要です。主治医とのコミュニケーションをしっかりとることが大切です。

障害年金は、病気やケガで生活や仕事に支障が出たときに支給される大切な制度です。誤解せず、自分の権利として積極的に申請してみましょう。

がんで障害年金を申請する際のポイント

がんで障害年金を申請する際に、重要なポイントを紹介します。

1. 初診日を確認する

初診日は、がんの診断を最初に受けた日のことです。障害年金の申請において重要になります。

でも、がんの原因となる病気を先に患っていた場合、その病気で最初に診察を受けた日が初診日になります。

例えば、肝臓がんの前に肝炎を患っていた場合、初診日は肝炎の診察日になります。初診日を間違えると申請が通らないので注意が必要です。

2. 障害認定日を確認する

障害認定日は、障害の程度が決まる日です。

原則として、初診日から1年6ヶ月後が障害認定日です。

しかし、特例として1年6ヶ月を待たずに障害認定日となる場合もあります。

例えば、人工肛門を作った日から6ヶ月後が障害認定日になります。この特例に該当するかどうかも確認しましょう。

3. 適切な診断書を選ぶ

障害年金の申請には診断書が必要です。

診断書の種類は全部で8種類あります。

がんの種類や症状に応じて適切な診断書を選びましょう。

例えば、肺がんなら「呼吸器疾患の障害用」、肝臓がんなら「腎疾患・肝疾患、糖尿病の障害用」を選びます。

がんによる全身の倦怠感や衰弱がある場合は「血液・造血器、その他の障害用」を選択することになります。

4. お医者さんとコミュニケーションを取る

お医者さんとしっかりコミュニケーションを取り、診断書に正確な情報を記載してもらうことが重要です。

短い診察時間では生活の様子を把握するのは難しいので、生活のどこに不便を感じているかや、家族からのサポートについて詳しく伝えましょう。

5. 診断書のチェック

お医者さんに作成してもらった診断書は、自分でもチェックしましょう。

書き間違いや、症状や生活への影響が軽く書かれている場合があります。

特に、他覚症状や検査結果の欄が空欄になっていないか確認します。

もし不備があれば、再度お医者さんに相談して修正してもらいましょう。

以上のポイントを押さえることで、がんによる障害年金の申請がスムーズに進む可能性が高まります。

がんで障害年金をもらえる確率を上げるためには

多くの場合、がんによる障害年金の申請はスムーズに進むことが少ないです。

また、自分で申請すると、心配やストレスがたまることが多いです。

したがって、がんによる障害年金を受け取るためには、障害年金に詳しい社会保険労務士に手続きを任せることががんで障害年金をもらえる確率を上げることができます。

がんで障害年金の申請手続きの流れ

障害年金を申請するための手順は以下の通りです。

STEP 1. 年金事務所で初回年金相談を受ける

まず、最寄りの年金事務所で年金相談を受けます。ここで、自分が障害年金を受け取れるかどうかの確認や手続きの方法を教えてもらいます。

STEP 2. 医師に診断書の作成を依頼する

次に、お医者さんに診断書を作成してもらいます。この診断書は、あなたの病状や障害の程度を詳しく記載した重要な書類です。

STEP 3. 病歴・就労状況等証明書を作成する

最後に、これまでの病歴や働いていた状況などを記載した証明書を作成します。これも申請に必要な書類です。

この3つのステップを踏むことで、障害年金の申請手続きを進めることができます。

障害年金の決定についてはこちらをご参照ください。

まとめ

今回はがんで障害年金難しいかどうかについて解説しました。

まとめると下記の通りです。

・がんで障害年金難しい。

・初診日確認、適切な診断書、医師との連携が重要。

・社会保険労務士に依頼すると受給確率が上がる。

今回もお読みいただきましてありがとうございました。

よい一日を!!